なぜ人気に?
DeFi投資は去年から異様な盛り上がりで、投資家が殺到して「DeFiバブル」と呼ばれる状況を生み出しています。
では、なぜここまで人気なのか。
「一言で表すと、DeFiによって従来の仮想通貨投資ではできなかった『利息を受け取れる投資方法』が可能になったからです。
DeFi投資では、DEXやレンディングサービスに手持ちの仮想通貨を預けることで、預けたコインの種類や額に応じた利息が受け取れます。
銀行預金のようにお金を預けた期間に応じて、利息付きで戻ってくる。
DeFiでは仮想通貨を預けて仮想通貨で利息を受け取れるのだが、銀行に1年間100万円を預金しても数円の利息にしかならないが、DeFiでは利率が数十~数百%もあり、ただ預けておくだけで倍以上になるというものです。
DeFiのプール金額は一時、1000億ドル超に
2020年以降、DeFiの注目度が急激に高まり、暗号資産の投資家を中心に取引を広げています。
たとえば、DeFiによる融資はイーサリアム上でスマートコントラクト(自動取引・自動契約)により人を仲介せず、クラウドに置かれたソフトウェアが自動的にブロックチェーン上で実行することができます。
代表的な種類だとDEX(分散型取引所)やレンディングサービス(貸付)があり、主にこの2つを使って儲けることができ、「DeFi投資」として広まっています。
DeFiは単なる流行に留まらず、「”分散化”は金融システムを劇的に変える可能性がある」と金融関係や経済の専門家も話しています。
この盛り上がりは、2021年5月に預かり資産1000億ドルを記録、6月に700億ドルに低下しましたが、かなりの注目度を浴びています。
現状のDeFiの価値は「高利回り」にあり、たとえば、米ドルと連動するステーブルコイン『DAI』は分散型組織で管理され、利回りは4~5%と、銀行口座の約20倍の高利率の事例もあります。
人気を高めたガバナンストークン
また、バブルになった裏には、DeFi系サービス内での“ある変革”があったと言われています。
レンディングサービス最大手の『コンパウンド』が、預けた人にバナンストークンという独自で発行トークンを配布し始めました。
それによって利用者は『利息+新規トークン獲得』という二重の利益が得られるようになりました。
もともとガバナンストークンが上場するやいなや投機マネーを集めて価格が暴騰。利息収入と合わせれば年利数百%以上になる超高利回り投資になってしまいました。
コンパウンドに続けと各種DEXやレンディングサービスで、今ではさまざまなDeFi系トークンが登場しています。
DeFiバブルが始まってからは年利が数百%という考えられないような超ハイリターンを得られる通貨のペアが続出しています。
DeFiで注意すべきこと
『ラグプル』と『バグ』の2点に注意すべきと言われています。
ラグプルとはDeFiの開発者が顧客の資産を持ち逃げすることです。
バグとは、プログラムで見つけられる欠損や弱点を指し、バグが見つかれば、悪意あるハッカーに資産を抜き取られるリスクがあります。
従来の取引所や銀行なら問題があった際に管理者責任を問うことができます。
しかし、DeFiは仕組み上、管理者がいないプラットフォームなので、良くも悪くも「完全なる自己責任」となります。
資産が消失しても、自己責任でありハイリスク・ハイリターンな投資手法ということを認識しなければいけません。
仮想通貨初心者はチャレンジすべき?
これからDeFiに挑戦する初心者は、次の2点に注意してください。
まずひとつ目は、そのサービス提供後、半年以上たっているかどうか。
新たに出てきたDEXに、半年以上ハッキングされずに生き残っているところなら、バグがある可能性が低いと判断できます。
2つ目は、ネットワークのプログラムがコンパウンドや有名なDeFiと同じであるかどうか。
初心者ならまずはコンパウンド、パンケーキスワップ、ユニスワップといった、大手が安心ですね。
例えば、米ドル価格と連動する2種類の仮想通貨USDCとBUSD(バイナンスが発行するステーブルコイン)のペアを預けた場合、利率は約30%(2021年4月)。最も安定的とされるこの通貨ペアでも十分な利率ですね。
DeFi投資は通常より高度な知識が求められます。まずは少額から始め、徐々に取り組んでいくことをお勧めします。
DeFiは日本でブームに?
現在は落ち着いた状態となりつつあるDeFiブームです。
一方で、DeFiの日本での普及という面では、まだ先と言われています。
それは、DeFiのサービス全般がまだ一般の人たちにとって「難しい」ということが要因である。
まだ暗号資産取引所・販売所が存在しない時代、暗号資産を取引するユーザーは秘密鍵を自分で保管し、管理するというユーザー体験は、多く一般の人たちには難しすぎました。
CoincheckのようなITや金融リテラシーが高くなくても使える取引所・販売所が出てきて、ユーザーの利便性は格段に高まりました。
このように、DeFiでも「難しい」使い方を解決する周辺サービスや機能が出てくれば、一般に普及していくと言われています。
hidechan
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