横浜学習滞在記 その7

この日は疲れたはずだ。

 

午前に秋田から羽田まで飛び

慣れない電車を乗り継いで

横浜の街をひたすら歩いたのだから。

 

純粋な移動距離も、徒歩での移動時間も

おそらくは私の人生の中で上位にはいるだろう。

 

身体は休みたがっていて

胃袋は食物を欲し、喉は冷たいビールを求める。

 

その欲求に従って歩を進めると

甘い罠にでも引き込むかのような香りがする。

 

中華街の通りは道の幅に比例してにぎやかで

まるで眺めただけでその料理の味が分かるような湯気が

暖かな明かりで照らされてさらに大きく広がっている。

 

大通りの両側にも、少し暗がりに見える小路の向こうにも

確実に私の味覚を満足させてくれるであろう店が切れ目なくつながっている。

 

 

ここで私は気が付いた。

 

「私は不幸なのではないか?」

 

なぜなら、いかに私が平均的な成人男性を上回る大食漢であったとしても、

これだけ多くの店の中で、その主人の自慢料理を味わって

満足の溜飲を下げられるのは一軒だけなのである。

 

まるで大勢の美女から求婚されていながら

その中からたった一人を選ぶがごとく難解ではないか。

 

選択と決定の権利は私にしかない。

 

人生とはいかに多くの課題を解決せねばならないのだろうか!!

などとハムレットのように思考を遊ばせながらも、

クールでつまらない自分の性根は現実的な問題を解決しようと考えている。

 

「疲れたので早く座りたい」「一刻も早くビールが飲みたい」

「なるべく美味く、なるべく多い店を選びたい」

これらの本能的要求を満たしながら

「これから一週間ほど滞在する中で効率よく予算を使う」

というミッションをこなさなくてはならない。

 

せっかく中華街に来ていながら

行動パターンは秋田にいるときと同じとは・・・

 

店の入り口にはたいていメニューが置かれている。

私は旨そうな料理の写真よりも値段の数字を先にチェックしていた。

 

そんな時、目に飛び込んでくる3ケタの数字。

そこには何とも旨そうなラーメンの写真。

青椒肉絲麺が千円未満である。

 

さらに、驚いたことには

メニューの背後にそびえたつ店構え。

 

中華街の中でも最大規模のお店であった。

こんな高そうな店に入って大丈夫だろうか?

 

しかし、中の店員さんと目が合ってしまった。

 

人相は悪いが人当たりの良い私は

店員さんの案内にいざなわれエレベーターに乗り込んだ。

 

 

 

↓あの中華街の味を手軽にご自宅で


聘珍樓

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きりたん

きりたん

お酒とお肉をこよなく愛する40代。 妻子を抱え、サラリーマンでお小遣い制の人生を歩んでいる。 もっと人生を楽しみたい!人生を楽しむためにはもっと自由な時間と自由なお金が必要なことに気づいたおじさんは、インターネットを使ってお小遣いを増やすことに成功する。 自由に使えるお金が増えると時間を楽しく使うことができることを経験する。さらに飛躍し、会社に勤めている時間をも自分の時間とすべく 収入アップへの階段を日々上り続けている。 日本のおじさんたちにはもっと元気が必要だ。そのためには、毎日会社に通いたまの休みも家族サービスや接待で費やし、少ないお小遣いをやりくりして安いお酒で我慢している、かつての私と同じような状況にいお父さんたちに自分の経験したお金を増やすテクニックを伝え、オヤジの威 厳を取り戻したパワーあふれる日本社会を築くべく、自分の得たインターネット収入の知識を世に伝え続ける。
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