前回に引き続いて頸椎に慢性的な歪みがあったり、なかなか首の違和感がとれない場合の六蔵のツボの続きを紹介していきますね。
肺のツボ反射区の操作
それぞれの運動テストはゆっくり行って、1テストに1~2回程度行うようにしてください。
最初にやったク曲差のツボで全体的に緩めたら、今度は肺のツボを操作します。
その前に肺の運動テストを1回だけ行ってみます。
ゆっくりと首だけを上に向ける所まで向け、それもまっすぐに上に向けていきます。
首の筋肉に緊張のある人は、上に向けているうちにどちらかに傾いてしまいます。
首に緊張のある人はまっすぐに上に向けていくと首のどこかに緊張や凝りや痛みを感じます。
肺の疲れを見るので、風邪をひいている人は特にそうなりやすいです。
他にも、両肩を後ろに反らして左右差を確認し左右のどちらがやりにくいかみます。
そのようにして首の状態を調べておいてから、両眉毛の上の肺のツボ反射区を操作します。
操作は、曲差のときと同じ要領で、1分ほど操作したあとに再び調べてみると先ほどよりもスムーズになっているはずです。
花粉症などで鼻水が出る時にも有効で、風邪をひいてしまった時もこの肺のツボ操作をすると早く治りやすいです。
心包のツボの反射区
運動テストは首をまっすぐに立てて、ゆっくりと首だけを左右横に向いてみる。
あるいは両腕を伸ばしてゆっくりと横に持ち上げ、左右の耳にそれぞれどちらの腕が着きやすいか、着くか着かないかではなく、つきやすさをみます。
この両者は経絡の子午相関関係から来る胃、つまり消化器系の検査を応用しています。
この運動テストの両者いずれか一つでもいいです。
あるいは、手の内側の中央を手の厥陰心包系の走る流注に沿って腕の内側の硬さなどを調べておいてもいいです。
心包は炎症熱や風を引いた時の発熱や食事をした時など消化するために胃の方に血液が行き、胃の代謝が活発になるなど組織・器官が活動する際の熱といった活動代謝系なので、冷え症の人はいずれの運動もやりにくいでしょう。
心包のツボ反射区はグラベラと言って、だいたい眉毛の内側の鼻の付け根から上がっていったところで、中心を境に接した両側にあります。
そこを曲差で記したように操作した後に、もう一度ゆっくりと首を左右横に向けるか、両腕を挙げて耳への着きやすさか先ほどのテストをやってみてください。
左右ともやりやすくなれば効果があったことになります。
内関のツボや腕の内側の心包の経絡線上も微妙かもしれませんが、左右差がなくなって柔らかくなっている人もいると思います。
冷え症で体が冷えていたり、足や手の冷えてる人などは、これを3~4分ほど行っていると温まってくるのが自覚できると思います。
それでは、また次回も残りの経絡を紹介していきますね。