意外と万能なツボの紹介です。
「合谷」という手の親指と人差し指の骨が交わるところから、少し人差し指寄りにある、へこんだところにあるツボです。
脳に刺激を与えたり、リラックス効果や集中力アップにも効果のあるツボです。
他にも、肩こりや首コリ、手指の疲れや痛み・痺れ、発熱、頭痛、眼精疲労、鼻血、歯の痛み、生理痛、腰痛、胃腸の不調(特に便秘)などに自律神経の調整、イライラ、顔面神経痛、二日酔いにも効果があると言われています。
特に楽器を演奏をする人や、パソコンを長時間する人などは、指の動きがとても重要で疲れが溜まりやすく、「合谷」の部位に疲れがたまりやすいです。
特に管弦楽奏者は楽器を抱えながら演奏するので、楽器を支えて操作する必要があって、とりわけ親指は非常に重要な役割を担っています。
解剖学的に言っても「合谷」は親指の動きに密接な「第一背側骨間筋」にダイレクトに効き、また、その奥(手のひら側)には「母指内転筋」なども存在するので、1部位の刺激で複数の関係する筋肉をケアすることができます。
「合谷」は、名前の通り色んな筋肉が「合わさる谷間」なんです。
名前の由来につては諸説ありますが、複数の筋肉や神経、血管が合流する交差点のような要所を指すことが多いです。
ツボ押しのセルフケアとしてはまず、反対側の指で「合谷」をつまみ「気持ちいいな」くらいの圧で押します。
息を吐きながら押して、息を吸うときにゆっくり脱力します。
指圧棒を使ったり、スプーンの曲面を使ってツボを刺激しても構いませんが、強い痛みがでたり、痺れがでたり、肌が腫れたり真っ赤になったりするほど、強ければ強いほど効果が上がるというわけではないので、力の入れすぎにはくれぐれも注意してください。
親指は、洋服のボタンを留めたり、お箸やナイフやフォークなどでものをつかんだり、スマホを片手でもったり、ゲームのコントローラー操作などでも、日常行動に欠かせない動きをしています。
この親指の複合的な動きは、人間の活動にはなくてはならないもので、サルはこれらの筋肉があまり発達していなくて親指を内側に曲げて掴むことができません。
人がものすごく細やかな手作業ができるのも親指が上下・前後・左右に動かせるからで、この親指のおかげで人類は現在のように進化したとも言われているんです。