総本山 御寺 泉涌寺(そうほんざん みてら せんにゅうじ)は、鎌倉時代より現在に続く、皇室の菩提寺であります。
皇室ゆかりの寺院の中でも、取り分け関係の深いことから、日本で唯一の御寺(みてら)と呼ばれる格式高いお寺です。
場所は、京都市の東山区、東大通り沿いにあるバス亭、泉涌寺道(せんにゅうじみち)から坂道を東に登って行くと、泉涌寺の総門に着きます。
かつては、皇室のお寺でしたので、総門に門番が居て入ることが出来ませんでした。
一般に開放されるようになったのは、昭和31年のことです。
そして、総門をくぐって坂道をさらに行くと、大門(重文 桃山時代)に到着します。
その大門から、下がり参道を下りたところに、立派な仏殿があります。
泉涌寺には、本物のお釈迦様がおられます。
どういう事かといいますと、仏殿の隣にある京都御所から移築された舎利殿という建物があり、この中に祀られているお釈迦様の遺骨を「舎利」と言います。
ですから、本物のお釈迦様とは「舎利」のことです。
そして、泉涌寺にあるのが「仏牙舎利(ぶつげしゃり)」といい、漢字に牙という字が用いられているので、要するに、お釈迦様の歯の骨が祀られているという事です。
この仏牙舎利は中国から伝わり、泉涌寺に安置されたのは790年前のことで、当時の日本にとっては、とても大きな出来事だったみたいです。
仏牙舎利は、大きな舎利塔という中に納められており、まだその中の小さな塔に納められております。
この仏牙舎利の他には、韋駄天(いだてん)では日本最古の韋駄天像(重文 鎌倉時代)も祀れています。
他には、350年間いちども公開されていなかった韋駄天図もあります。
ちなみに韋駄天とは、お釈迦様のお舎利を速疾鬼(そくしっき)より取り返した仏教の守護神です。
舎利殿は、普段は非公開なのですが、毎年10月1日から8日までは、一般公開されます。
とくに、公開最終日の8日に関しては、仏牙舎利が泉涌寺に南宋から招き迎えられたとされる日として、舎利殿内では舎利会法要が営まれます。
その法要で唱えるご声明には、泉涌寺のみに伝わる南宋当時の発音、「宋音(そういん)」使われています。
是非、この時期に行ってみてください。
泉涌寺への行き方は、JR奈良線と京阪本線の「東福寺駅」から徒歩20分か、市バス「泉涌寺道」下車して、徒歩15分になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
nuts
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