田舎の地方空港から機上の人となった私。
実は、飛行機は大の苦手である。
ほんのちょっと揺れるだけで手のひらに脂汗が湧き出てくる。
新幹線のほうが揺れているはずだ。
いつもの自家用車なんてもっとがたがた揺れるじゃないか。
ひたすら自分に言い聞かせる。
気分を変えようとふと窓の外を見る。
飛行機が苦手なのになぜか窓際の席になることが多い。
ちょうど飛行機は旋回するところだったのだろう。
自分の右下にあるはずの右主翼がなぜか右上に見える。
「こんなに傾いて大丈夫なのか?!」
手の脂汗は止まらない・・。
1時間にも満たない飛行時間。
あっという間に着くはずだが体感時間は長い。
ようやく着陸態勢に入り、地面がだんだんと近くに見える。
地面かと思ったら、今度は海の上。
小さな船が数隻見える。実際は結構大きいのだろうか。
突然に海面は人工物のアスファルトに変わる。
地面にタイヤが付いた時の安心感。
音も揺れも上空より遥かに大きいはずだがそれでも安心する。
ようやくシートから腰を上げることができ、自分の足で飛行機を降りる。
空港の建物に入り、今自分が乗ってきた機体を窓から探す。
ジャンボ機の中に紛れて3回りほど小さな機体に見覚えがあった。
「あんなにちっちゃいの?!」
田舎の地方空港に1機だけ止まっているときは
普通に見えた機体がとても小さく見えて驚いた後、新しい不安が胸に沸き上がる。
「あんなちっちゃいのに、帰りも乗らなきゃいけないのか・・・」
一週間後のことを今から心配してもどうしようもない。
先の不安を頭から消し去るために、直面する不安に頭を切り替える。
「羽田から横浜までどうやって行くんだっけ・・・・・・」
今となっては記憶はおぼろげだが、たしか地下から電車に乗って
どこかの駅で根岸線に乗り換えたはずだ(じゃないと着かない)。
乗り換えの記憶はあいまいだが、
関内駅に向かう電車内で荷物のバッグがやたらと重く
網棚まで持ち上げるのが一苦労だった記憶は鮮明に残っている。
バッグが重くなるのも無理はない。
私は一週間もの間、スクーリングという授業を受けるためにここまで来たのだ。
衣類はもちろん、十数教科分の教科書や六法などでバッグの留め具は悲鳴を上げている。
目的地の関内駅に到着。
重いバッグをどうにか人にぶつけず網棚から降ろし
駅のホームにようやく降り立つ。
見に入るのは横浜ベイスターズの選手たちのポスターだらけ。
さすが横浜スタジアムに一番近い駅。
田舎では決して見ることのない光景を見ながら階段を下りる。
駅を出て横浜スタジアム前の道を歩くこと数分。
なんとか目的地である東横インに到着し、荷を下ろす。
腰を下ろす前に冷たいビールを買いに行くのは忘れないw。
つづく(長編になってしまった^^;)
きりたん
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