メタファーがコーチングの結果を良くする
相手に何かを伝えるときに、伝え方があります。たとえば、相手の欠点をストレートにずばり言うことは、大人の世界では、NGです。当然、関係が悪くなります。逆に、相手を褒めるときはどうでしょうか。「褒めて伸ばす」これは、教育界でよく行われる手法ですが、相手が子供であれば、効果が見られますが、大人の場合、「馬鹿にしている」と受け止められてしまうこともあります。
そんなときに、メタファーを使うのはどうでしょうか。「メタファー」は、比喩の一つです。婉曲な言い回しがよく使われますが、何かにたとえて、表現する技法です。たとえば、
「あなたは、マシュマロのような性格ですね」といった場合、相手はどう受け止めるでしょうか。「ふわーと柔らかい、あるいは、人当たりがやさしい」といった好意的な受け止め方をされるでしょうか。反対に、「芯がない、柔らかく、つかみ所がない」という受け止め方をされる場合があります。このような表現では、メタファーとしての効果は発揮できません。クライアントに、変に受け止められてしまうかもしれませんね。
それでは、「あなたは、コスモスのような人だ」についてはどうでしょうか。コスモスの花言葉には、「調和」や「謙虚」があります。そのままのイメージで受け止めてもらえれば、いいのですが、「ひかえめ」や「目だたない」といった負のとらえ方をされる場合もあります。それでは、コーチングの効果はありませんね。それでも、コーチ役の人が、真剣に何かを伝えようとしている姿を見せるとどうでしょうか。クライアントは、私のことを評価していると受け止めてもらえるのではないでしょうか。
クライアントと良い関係を築き、コーチングの効果を発揮するには、「あなたのことをプラスの評価で見ている」といった姿勢をとることが大切です。それが、クライアントに伝わり、ラポールの関係が生じてきます。相手に好意を持って接すると、相手も好意を持って答えてくれるのです。これは、人間関係の基本ですね。
うまく相手とコミュニケーションをとれれば、今後のセッションも効果が上がります。相手をどのように、認め励ましていくか、やはりそれには「メタファー」をうまく活用することが必要ですね。
それでは、相手の問題を指摘するときはそのようにしたらよいでしょうか。もちろん、直接的な表現はNGです。相手がそれに気づけるように指摘しなくてはなりません。問題をたとえて表現する必要があります。問題そのものを指摘してしまったら、当然クライアントとの関係がぎくしゃくしたものになってしまうからです。
たとえば、「暗闇が怖い」とクライアントが訴えたとします。「その暗闇のむこうに、ほんの明かりが見えませんか」といった言葉を投げかけます。クライアントは、「暗闇が少し明るくなった」と表現すかもしれません。だんだんと明るさを増すように、あなたの問題も解決に向かっていくでしょうとアドバイスしてあげるのです。具体的な言葉でなく、「メタファー」を使った比喩的表現で問題が解決に向かう可能性も出てきます。
このように、「メタファー」を使った表現は、人間心理をうまく使ったものなのです。「メタファー」を効果的に使えば、コミュニケーションも円滑になり、学習の効果が上がります。あなたも、効果的に「メタファー」を使ってみませんか。

north

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