ラケーション

青少年教育施設で働くおじさんのつぶやきブログ

わたしは、青少年教育施設に勤務しているnorthです。主に小学校5年生の宿泊活動を支援しています。施設は海辺の活動ができない場所に住んでいる人たちに、海辺の活動の楽しさを体験してもらうために開所し、約30年経ちます。ここでは『イルカの家』と呼ばせていただきます。

開所当時は、利用者の大半が県内の小学生でしたが、社会のニーズの変化や施設運営のあり方などにより、利用者層が様々変化してきました。現在では、県外のスポーツチームや育成会等の社会教育関係の方々の利用が増えています。反対に、小学生の宿泊学習が2泊から1泊に減少しています。学校現場が多忙なこと、働き改革から、活動を減らす傾向があること。なんといっても、5年前のコロナの影響が大きいです。

学校の諸事情はわかりますが、体験学習にかける時間を減らしていっていいのでしょうか。「家庭で体験させれば」という意見もあります。しかし、多くの家庭は、日々の暮らしに追われています。余裕のある家庭しか、いろいろな体験ができないのが現状なのではないでしょうか。

文部科学大臣名で、「子供の体験活動推進宣言」がなされました。子供の体験活動が減少している状況に文部科学省も憂慮していることがうかがえられます。多くの学校経営者に真剣に考えてほしい内容です。わたしの「イルカの家」にも、ある県の幼稚園が毎年、海辺の体験活動をさせるため訪れています。幼稚園生のころから体験活動を重視する経営者の姿勢に共感します。

「ラーケーション」という制度をご存知でしょうか。これは、 愛知県発祥のものです。この制度は、保護者の休暇に合わせて子共が学校を休み、平日に学校外での学び・体験を広げることを目的としています。子共の学び(Learning)と保護者の休暇(Vacation)を組み合わせた造語です。同様の制度が他の自治体にも広がっており、例えば大分県別府市では「たびスタ」という名称で、平日の家族旅行を推奨しています。

この制度には、賛否両論があります。賛成側としては、家族での思い出づくりの大切さ、保護者の休暇の多様性、旅行費用の軽減などが挙げられます。逆に、反対意見として、学業への影響を懸念する声や、子どもが安易に学校を休むことを覚えてしまうことを心配する声もあります。しかし、欠席する場合でも、家族旅行は、子どもにとって貴重な学びの機会となります。旅行中も学習の機会を設けるなどの工夫をすることで、学びの機会を確保できるのではないでしょうか。

少子化の今、日本の将来を考えると、子供たちの心身共に健全な成長が願われます。家族旅行や自然体験が子供の成長にどのような影響を与えるか、また、「イルカの家」でどういった活動をしているのかを紹介していきます。

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60代からブログを始めました。これまで、教育関連の仕事をしていました。趣味は、旅行先での遺跡巡りと博物館探訪です。これまで、国立の博物館はすべてめぐりました。今後は、公立や市立の博物館を訪れたいと思っています。目標は、47都道府県立の歴史博物館をすべてめぐることです。その費用を捻出するために、ネット収入が得られたらいいなと思いブログを始めました。 また、健康を保つことにも興味があります。身体にいいことを続けて、長生きしたいです。それには、食事や適度な運動が大切だと思っています。「過ぎたるは及ばざるがごとし」の格言通りに生活していくことを心がけていきたいです。

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