中国大連日記(二)
旅順編 です。
大連空港(周水国際空港)に、昼頃無事着陸。
妻と長女、妻の姉さんと旦那から車で出迎えてもらいました。
定員オーバーにもかかわらず、気にもせず出発。
向かうは、ギックリ腰を治療する為、旅順へ。
かなり有名な先生がいるらしい。
大連から車で高速道路を使って1時間ぐらいで着きます。
旅順と言えば、高倉健さん主演の映画「203高地」でお馴染み、
実際に日露戦争のあったところです。
登り口と203高地の説明板
頂上付近にある砲台
頂上にある銃弾のモニュメント
治療院は、旅順の街中にある古風な建物の2階にありました。
1階の入り口まで、治療待ちの人でごった返してました。
先生は一人で、患者を診ていて整体マッサージのベットで診察をしていました。
そして、日本では考えられませんが、治療待ちの人たちがベットの周りを囲むように施術中の患者を見ていました。
施術と言っても、仰向けになった患者の背中を撫でるだけで、患部がわかるらしいです。
30分ぐらいで自分の順番でしたが、やはり仰向けになって背中を3分ぐらい撫でるだけでした。
中国語が全くわからないので、妻に通訳してもらいましたが、肝臓が弱っていて腰に影響を与えているとのこと。
治療費は医者ではないので、お布施程度でいいということで、10元(1600円ぐらい)を払い、
下の薬局で薬と湿布薬を購入するようにと言われました。
治療院を後に、今回のメインでもある「旅順日露監獄旧跡博物館」へ。
ここは、第2次世界大戦時、日本の関東軍の監獄所の跡地で当時の建物がそのまま残っています。
姐さんの旦那は、元軍隊幹部で見飽きたようで車中待機。
館内見学中は、当時の日本軍の悲惨な行為により日本人が入館しているのがバレると、何をされるかわかりません。
昔は、そこで日本人が殺されても文句は言えなかったそうです。
そんな中、小学5年と3年の子供達と妻、姐さん自分の5人で入館。「絶対に中では日本語を一言も言わないように注意喚起」。
子供達が中で本当に日本語を言わないかドキドキものでした。言ったら最後周りの中国人たちにボコボコにされるのは必死です。
少人数だと怪しまれるので、中国人の旅行団体に紛れて同じツアー客のふりで行動しました。
博物館正面です。
まずは、正面入り口から、見学順路通りに進みます。正面を通り抜け横の細い通路を通り中へ。
正面入り口すぐの所に見学順路案内板があります。
中庭の外観です。
外壁内側に監視塔があります。
館内の通路です。2方向を一ヶ所で監視が出来るように設計されています。
両側に監房があります。
監房内部わらじと飲み水桶(左)とトイレ(右)
独房です。実際は窓が無く真っ暗です。
拷問部屋。
治療研究室。細菌等の人体実験室通路。
関東軍軍服と銃。
捕虜になった人たちの衣服。真冬でも同じ衣類です。
絞首刑室のある建物。
絞首刑台。ガラスケース内は棺桶。
敷地内に土葬された棺桶。
絞首刑台でガイドさんが声高々に拳を上げ、同じくツアー客が拳を上げていました。中国人のツアー客で一番盛り上がっていた瞬間です。
中国語なので意味がわからないまま自分たちも真似して拳を上げたのですが、妻に聞いても通訳してもらえず、いまだにわからずじまいです。
多分、日本人には耐えがたい言葉だと思います。
子供達も日本語を一言も発することなく、無事に見学を終えました。
そして、旅順をあとにして大連に戻りました。
つくづく戦争の悲惨さを考えさせられた時間でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回、また中国大連日記(三)で。
ナルカナ
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