こんにちは。Taketoshi Michigami(武ちゃん)です。一昨年度(令和元年度)末熊本県公立中学校の校長職を定年退職し、現在再任用で初任者研修拠点校指導教員をやっています。初任者研修拠点校指導教員とは簡単に言うと、今年度採用された新人教師の指導教師といったところです。受け持ちは、小学校の教師3名、中学校の教師(数学担当)1名の計4名です。その中の中学校教師の所属校に出張した時、司書の先生にお願いして図書室から借りたのがこの『猫弁と透明人間』という本です。
文庫本の裏表紙には、次のような内容紹介がされています。
「お人好しの天才弁護士、百瀬太郎の事務所は、ペット訴訟で放り出された猫でいっぱい。ある日”透明人間”から「ぼくはタイハクオウムが心配で、昼も眠れません」というメールが届く。婚約者と猫たち、依頼人たちの笑顔を守るため百瀬は今日も走る。絶好調ハートフルミステリー、早くも第2弾文庫化!」
期待に胸を膨らませて読み始めました。猫弁と言われる弁護士百瀬がどういう人物像なのか簡単に説明しておきますと、40歳独身、小さい頃施設に預けられ、父母は不明、高校は出ておらず高卒認定試験をパスし東大法学部に入学、主席卒業。大手法律事務所に就職するも都合により独立させられ以来ほとんどがペット訴訟の依頼で利益がないという始末。風貌も黒い丸めがねにくるくる天然パーマのぼさぼさ頭、結婚相談所に入会し相手を紹介してもらうが30回断られ続ける男。しかし、儲け度外視で依頼人の最大幸福を目指して最大限努力する心優しいまっすぐな弁護士なのです。
今回の『猫弁と透明人間』も猫弁シリーズの1冊として書かれたもので人気弁護士二見のゴーストである透明人間沢村をリアルな人間に回復させるべく天才脳を駆使して立ち回る百瀬の活躍と結末に心がほっこりします。ぜひお薦めします!
作者の大山淳子(おおやま じゅんこ)さんのプロフィールを紹介すると、東京都出身。2008年、『通夜女(つやめ)』で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。2011年、『猫弁 死体の身代金』でTBS・講談社第3回ドラマ原作大賞を受賞して作家デビュー。受賞作は、『猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち』と改題され書籍化。TBSでドラマ化されました。著書に『猫弁と指輪物語』『猫弁と少女探偵』『猫弁と魔女裁判』『雪猫』『イーヨ君の結婚生活』(以上、講談社文庫)、『分解日記 光二郎君備忘ファイル』(講談社)、『あずかりやさん』(ポルラ社)、『猫は抱くもの』(キノブックス)などがあります。
Taketoshi Michigami(武ちゃん)
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