新婚旅行で初の海外旅行。
初のヨーロッパ、イタリアの地。
ローマでの、初の海外の夜。
その時、私は
初めて見るトイレで悩んでいた。
もう一つの便器のようなのは、
多分便器ではない。
そこまでは分かった。
その次に来る問題。
備えつけのトイレットペーパーが少なすぎる。
フロントに電話をしようか。
だが、言葉は通じるだろうか。
何しろ、海外は初めてなのである。
そもそも、部屋の電話はフロントに通じているのだろうか?
電話が通じて、言葉もなんとか通じたとして、
部屋にボーイさんが来るとなったら、
いくらチップを払えばいいのだろう?!
イタリアは治安がいい方ではないらしいし、
怖いボーイさんだったらどうしよう?
などなど
正しい方の便座に座りながら、色々な考えが頭をよぎる。
いつまでもトイレにいても仕方がない。
明日に備え、早々に眠らなくては。
と、部屋に戻ってきたときに
なにやらメモ用紙のようなものが目に入った。
日本語ではないのでよくわからないが
どうやら、ホテル側に何か伝えるための伝言メモの用紙のようだ。
よし、
とりあえず、この紙に、
「紙をくれ」と書いておこう。
ローマ滞在中は全て同じ宿なので
この部屋にはあと4回ほど宿泊する事になる。
明日の夕方宿に戻ったときには
トイレットペーパーが補充されている事を願って。
さあ、メモを書いて休もうとしたとき、
「待てよ。イタリア語で「紙」ってどう書くんだ??」
まさか日本語で書いても伝わるまい。
なので、英語で書くことにした。
あれ、
ペーパーの綴りってどうだっけ?^^;
aとeがどっちだか分からず苦戦したが、
どうにかメモを書き終え
ようやく身体を横にすることができた。
かなり疲れているはずだ。
きっと、すぐに眠れるだろう。
だが、初夏のローマの夜は明るかった。
これが白夜なのだろうか。
緯度?経度?
どっちがどっちなのかは忘れたが
ヨーロッパ圏は北極に近い。
そして、ローマの夜は騒がしかった。
ローマはイタリアの首都である。
日本だって、東京の夜は騒がしいところもあるだろう。
ただ、確かあの時のホテルの部屋は
5階よりは上だったはず。
そんなところまで
人の喧騒が聞こえてくる。
当然のことだが
耳をそばだてると
日本語ではない。
何を話しているのだろう。
異国の夜に、やや興奮気味になった。
それでも、
疲れが上回ったのだろう。
気を失ったように眠りこけた。
きりたん
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